しろねこオーナーは以前、白猫を飼っていました。

家族が隣の空き地で拾ってきたのです。

その日、オーナーは出張中だったのですが、家族から電話があり「小さな子猫を拾ったよ、真っ白だよ」といわれ驚きました！

家族は猫が大嫌いだったからです。。

それからしろねことの日々が始まりました。

その白猫に「しろねこ」と名前をつけ家の中で買うことにしたのです。

オーナーは幸せでしたが、猫嫌いの家族はだんだん猫との暮らしに難色を示していました。

数年後、オーナーがニュージーランドに行くようになるとしろねこは淋しそうでした。

戻ってくると猫嫌いの家族との生活にお互いストレスを感じているようでした。

玄関ドアの前で、いつも「外へ出して」と鳴くようになり、それをうるさがった家族がある日外に出したのです。

それから数年は家と外との毎日でしたが、生まれてすぐに拾われ家猫だったしろねこにとって、外の世界は過酷なものでした。

外はすべて、他の猫の縄張りです。

何度となくケンカを売られケガをして、それでもだんだん外猫になっていきました。

オーナーもその頃は本当に忙しく、しろねこの面倒を見てやれなかったことが今でも悔やまれます。

さらに数年後のある日、家のドアを勢いよく開けたとき、しろねこがそこにいるのがわからずドアがしろねこの頭に当たってしまったのです！

「ごめんね！大丈夫？？」と声を掛けたけど、しろねこは逃げていきました。

なぜしろねこがドアの外で待っていることを考えなかったんだろう。。

頭をケガしているんじゃないだろうか。。

病院に連れていきたい、と思いつつ電車の時間があったので家を離れなければいけませんでした。

それから、しろねこを見ることはなくなりました。

どこかでしじっとうずくまって傷を治しているんじゃないだろうか。

それとも、頭の打ちどころが悪かったのだろうか。

心配するオーナーでしたが、しろねこは戻ってこなかったのです。

もっともっと遊んであげたかった。

もっとちゃんとお世話してあげたかった。

そんな後悔を抱えながらもしろねこのことを忘れることができず、会社のワイン事業部を作ったとき、

「しろねこワイン、と屋号をつけよう。そして、しろねこのことをずっと忘れないようにしよう」と思ったのです。

もともと大の猫好きなのですが、移動の多い生活で猫が飼えないのが今でも残念なオーナーです。

しろねこワインを通して、猫好き、ワイン好きな人たちと繋がっていくことをきっとしろねこも喜んでくれる。。

そう思って今日もワインを選んでいるのです。